━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

End Stage

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

   

   

   

   

   

   

 

  ■#

  ┣キャスト:ALL

  ┗場所:教会

   

 

 

   

 GM-kuro ■聖痕の解放

 GM-kuro  保有聖痕数9

 GM-kuro  9120+束縛分回復 でどうぞ

 GM-kuro  マイナスいってない人は

 GM-kuro  そも、振る必要がないので

 GM-kuro  それを申告するように!

   

 バテン プラスなので問題なし!

 クリス 同じく!

 クインシー 同じく。

 GM-kuro OK

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                      カラッ

   

       瓦礫が一つ

       床を転がり

   

                               バキ…ンッ

   

       騎士の槍が

       数多の戦を共に駆けた相棒が砕ける

   

                                    ず…ん

   

       甲冑に包まれた体が

       前のめりに、倒れた

 

       言葉はなかった

       最早いらぬ、とばかりに

       後は、命の灯火を消えるのを待つばかりであった

 

       それは、終わりと始まりの光景である筈だった

       騎士の、このタイミングでの死

       それは、歴史が、未来が書き変わる合図となるはずだったのだ

 

 

            しかし…

 

 

   

                       ――じゃら

   

 

 

          深淵へと、バルザックの魂を引き込んでいく、闇の鎖

          それを掴む手があった

   

          闇を掻き分け、バルザックの前に差し出されるもう一つの手…

          そこに輝くのは、星の明かり…ステラ - Stella - の聖痕

   

 

      …バルザック殿

   

 

          かすれる意識に、語りかける声

   

 

         お願いがあります。

   

           貴方を縛る鎖の、半分を引き受けましょう…だから

   

 

          星の明かりに照らされ、微かに輝く、オービスの聖痕

 

 

         今暫く、フーゴ殿の側に、いてくれませんか?

 

   

            闇の鎖をかきわけ、現れたのは…バテンの側で、3人の中では最も寡黙であった、魔術師であった。

   

 

 

        「………フ」

 

   

        掻き分け、差し出された手に

        バルザックは、笑みを向ける

 

   

        「槍も折れ――身も砕け……」

        「そして“命/盾”を置いてきたこの身に……」

        「それでも、尚。生きろと申されるか。……光の導き手よ」

   

 

        何故、

        手を差し伸べるというのか

        燃え尽きた男に

        生きて、何をしろと言うのか

        そう、問うているような声だ

   

 

 

           「貴方、という存在そのものが」

   

 

            槍も、盾もなくとも

            ずっと、側に存在してきたものが

            変わらず存在している、という事は

            これ以上なく、大きなことなのだ…親しいものにとって

            例えば、クリスにとっての、スレイのように

 

   

           「貴方という存在の喪失は、フーゴ殿の心にとって、闇がつけいるには十分すぎる孔を開ける」

 

   

            彼は、闇のレクスカリバーを手にしようというのだ

 

   

            そして、闇に付け込まれる事は…破滅への序曲

            そして、その側には、スレイがいる

            いやおう無く、破滅は、スレイすら巻き込むだろう…スレイはそれも覚悟の上だろうが…

 

 

 

   

だが、もう何もしない事を選択する事は、やめにしたのだ

 

 

 

   

            そんな覚悟を、顔に、その星を宿した瞳に滲ませ

 

 

   

           「この魔術師の我侭、聞いてもらえませんか?騎士殿」

   

 

 

 

              闇の中で

              静寂が広がる

 

 

              贄が堕ちるときを

              今か今かと

              待ちわびるように

              蠢くは、闇の鎖

 

 

              沈黙は

              一瞬のようにも

              永遠のようにも感じられた

 

 

   

        「もしも――」

        「我が命を、貴方が闇より導き出せると言うなら……」

 

   

        ふ、と

        男は、再び笑みを浮かべ

   

 

        「今、暫し……生き恥を、晒してみましょう」

 

   

        血塗れの手を、そっと伸ばす

 

 

   

            「ありがとう、ございます」

 

 

   

             クリスの根は…バルザックと同じように不器用である。故に、そんな

             短く、けれど最大の感謝を込めた言葉を贈り

   

 

 

 

∵活性化∵ − Enhancement

   

 

 

 

            その手を掴み…引き上げる。

   

 

 

∵活性化∵ − Enhancement

   

 

 

 

 

重い手だった

 

 

 

 

   

逆∵封印∵  − Reverse Sigil −

   

 

 

 

それは、彼の重さだけではない

纏わりついた、闇の重さだ

 

 

クリスの体を

魂を

容赦なく蝕む重み

存在そのものに食い込んで

闇の中に引きずり込もうとする力

 

 

それが

君に架せられた代償だった

 

 

 

逆∵封印∵  − Reverse Sigil −

 

   

   

   

   

 GM-kuro 代償:クリスの希望が永続的に【希望】が2分の1になる。

 GM-kuro     死亡時、転生する事が出来ない。データ的にはフィニスのアルカナ所持者と同じ用に処理する。

   

   

 

 

 

 

 

 

 

 

それだけの代償を

払う価値があったのかどうか

人は――

そんな、打算だけで動く存在ではない

それを

君は、運命に証明した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

                                                    Scene end

 

 

   

   

 

 

 

 

 

 

   

  ■#

  ┣キャスト:ALL

  ┗場所:ブリスランド城周辺

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブリスランド城を見下ろせる小高い丘の上で

君たちは、その光景を目にした

 

ブリスランドの旗が城から取り去られ

変わって

ハイデルランド軍の旗が挙がったのである

 

 

ブリスランド軍も流石によく戦ったが

ハイデルランド軍の精強さについに城内への突入を許し

王は、フーゴと

玉座の間で一騎打ちの末に討たれたと言う

 

彼の手には

王に相応しい

きらびやかに装飾された盾ではなく

幾つもの戦場で

傷つき

それでも尚

不破を貫いた

一人の騎士の命が

携えられていたという

 

そして…

 

彼の傍らには

伴侶たる賢者

そして

幼き頃から、彼を見守ってきた

兄であり、父であり、騎士がいた

 

 

 

未来は

変わりつつあるのだ

それも

闇の鎖の戒めすら

越える方向に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クリス 「成る程、あれがハイデルランドの軍の戦法ですか…流石に、内地で戦いを続けていただけあります」

 クリス 丘から、両軍の動向を眺めながら、そんな感想を述べつつ、詳細を手にした羊皮紙に書き込んでゆく。

 クリス 何時かは戦をする相手なのだ、情報は多いに越した事は無い。

   

 バテン 「もとより戦でズタボロよ。無駄な犠牲を出す前に頭を潰せば、後は崩壊するがさだめ」

 バテン 特別感慨深げでもなく、ただそれを見据える。

 バテン 幾度となく繰り返された光景だ。今更嘆くも悲しむもない。

 バテン 増してや外地とさえ言える場。個人としての交流はあれど、それ以上ではない。

 バテン 「籠城戦に入ったは下策よな。国民を後背に、一気に包囲網を突破すれば、雌伏の時も得られたやもしれんが……」

 バテン 顎を撫でながら感想を告げる。

   

 クインシー 「打って出る前に包囲されたのかもしれませんが、ふむ」

 クインシー  杖に体重を預け、眼下の光景を見ての言葉。

 クインシー 「まあ、長年の平和に浸ってきましたから、この国は」

 クインシー  それはあまり言い訳にはならないが。

 クインシー  神に仕える者としての立場からは、大幅にそれた感想を述べる。

 

 バテン 「しかし後手に回ったとはいえ、一騎打ちは悪くない手だ」

 バテン 一方でそう頷く。

 バテン 「つまるところ、己の命と引き替えに周囲の安全を買ったわけだからな。ブリスランド王、一度は会ってみるべき男だったかもしれねえ」

 バテン それももはや叶わぬが。

 バテン 「かくてブリスランドは陥落せり、と。……で、お前さんたちはこれからどうする気だい?」

 バテン 一頻り言いたいことをいうと、眼前の二人ににやりと笑って問いかける。

   

 クリス 「そうですね、とりあず…」

 クリス 視線を、空へと投げる…快晴の空に星は見えない。

 クリス 「竜殺しの方法でも探しますか」

 クリス 視線を再び王城に投げ、そんな事をのたまった。

   

 クインシー 「さて、統治者が変わったところで私の日常はあまりかわりがありませんが」

 クインシー  とりあえず、教会の目が届きにくい村でのんびりするつもりですが。

 クインシー  非常に現実的なような事を言ってくれた。

   

 

 バテン 「そか。――そこで提案があるんだがな、賢者どの、神父どの」

 バテン ぴ、と指を一本立てるその表情は、

 バテン この場に相応しいのか、

 バテン それとも不謹慎なのか、

 バテン 些か判別こそつきにくいが……

   

 バテン 「どうだい、こいつも何かの縁だ。俺とひとつ、天下を取ってみる気はねぇか」

   

 バテン とびきりの悪戯を思いついた、子供のような笑み。

 バテン 「何、そんな大それた話じゃぁねえ。現に国一つ、こうもあっさり落ちたんだ。しかも混迷のハイデルランドは今、ひとつに纏まっていると来た」

 バテン 大それたことを楽しげに話す。

 バテン 「どうだい、面白い話だとは思わねぇか」

   

 クリス 「成る程…天下、とやらに興味はありませんが」

 クリス 王城を振り返り、バテンに視線を戻す。

 クリス 「貴方の道行きの先に、あの城があるのなら」

 クリス 一歩、バテンの方へ踏み出す…ちゃら、と鎖を引きずる音が聞こえたのは気のせいだろうか。

 クリス 「先導役を、勤めさせていただきましょう」

   

 クインシー 「まあ、私も天下などに興味はありません。日々平穏に暮らしていくことが出来ればそれでよいのです」

 クインシー  悪童めいた表情の男を視界に入れる事もなく、そう言い、

 クインシー 「ですが、貴方の道行は非常に興味深い」

 クインシー  そこでようやくバテンに顔を向け、

 クインシー 「その生き様を見届けさせていただこう」

   

 バテン 二人の言葉に苦笑ひとつ。

 バテン 「男のくせに天下に興味なしかい。ま、それもまたよし……部下に野心がないのは、この際安全だっつーことにしておこう」

 バテン いつの間にか部下呼ばわりであるが……

 バテン しかし、この男が他者の下につく気など毛頭無いことは、誰の目にも明らかで、

 バテン その意味では、寛容な気分にもなれるのかもしれない。

 バテン 「だがひとまずは撤退といこう。この年、あちこちを渡り歩いたがまだ下拵えが済んだばかり。兵を集めて旗を挙げるのはもうちょい先だな」

 バテン ふと呟く。

 バテン 「動くにしても、もう少し未来の話だと思ってたんだがよ。――ま、台本どおりにいかぬがこの世の華よ」

 バテン 風にマントが翻る。

 

 クリス 「なんなら、台本いりますか?」

 クリス 風にざわつくローブ…右手の人差し指に嵌めている指輪が、陽光を受けて輝いた。

   

 クインシー 「この人に台本渡しても、好き勝手書き換えた上でアドリブ満載だと思いますが」

 クインシー  眼下の光景を眺めたまま、そう横から口を出す。

   

 バテン 「よく分かってんじゃねえか。別に予言書綴るわけじゃねぇ。ありそうなこと全部、考えておけば存外何が起きても慌てずに済むってだけの話さ」

 バテン 笑ってひとつ、そう返し、

 バテン 「さて、残党狩りが始まる前に退散するとしようや。名残は惜しんだか、皆の衆?」

 バテン 未だ火を上げるブリスランドに、自身はさっさと背を向ける。

   

 クリス 「王城には、元よりあまり執着はありませんしね」

 クリス そんな含みを持たせた言い方をして、羊皮紙とペンを仕舞い…同じく背を向ける。

   

 クインシー 「旅人が一所に執着する筈もなし。名残も何もありませんよ」

 クインシー  王城の横にある建物に一瞬だけ目を向けて、踵を返す。

   

 バテン 外套を翻し、陥落した都から去る人。

 バテン さて、今は感傷も特になく、背中を向けたこの国。

 バテン 今このとき、彼らが再びこの国に舞い戻ることを、

 バテン 果たしてこの男、承知していたか否か。

   

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあ、とりあえずは、だ」

 

 

 

 

不釣り合いに青い空を、不釣り合いだがよく似合う笑みで見上げ、

 

 

 

 

 

 

「旗印がいるな。それも出来れば扱いやすいのがいい。――ひとまずそれから当たってみるとするか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かくて

一つの戦は終わる

 

次なる

戦の火種と

それを燃やす王は

今暫し

 

歴史の影に消えて――

 

 

 

 

 

 

                                                    Scene end

 

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

To Be Continued

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                 ← 対決ステージへ    ↑ブレカナリプレイTOPへ

 

 

inserted by FC2 system