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■シーン1 RLシーン
┗シーンカード:カブト
――森の中。
“蛇”が少女を待っていた。
その、柔らかな羽毛に包まれ――
少しずつ、銀色の髪が、翠に変わっていく……
彼女を想う少女と同じ色。
そして、
彼女の抱かれる森と、同じ色………
■シーン2 シーンプレイヤー:海藍
┗シーンカード:トーキー
――暗い施設に光が差す。
一歩遅かったか……無人。
一筋縄ではいかない、ということか。
「……また一歩遅れた、というところでしょうか」
苦笑と共にそんな言葉がこぼれる。
(Itta-RL) 声は、剥き出しのコンクリートに当たって消えた。
(Itta-RL) と。
(Itta-RL) そのタイミングを見計らうように、反対側のドアが勢いよく蹴り開けられた。
(Itta-RL) ――差し込む光の棒が、ひとつ増える。
(Itta-RL) 踏み込むと同時にS8を構えたのは……見知った男。
(Itta-RL) クガ「……貴様か」
(海藍) 「……私です」
(Itta-RL) クガ「互いに空打ったということか。貴様がクロマクでないのならな」
(Itta-RL) 冗談交じりにそんなことを嘯き、大型拳銃をホルスターに仕舞う。
(海藍) 「私が黒幕でしたら既に此処には居ませんね。」
(海藍) 飄々と一言。
(Itta-RL) クガ「意見が合うのは大変遺憾だが、私もそうするだろうな」
(海藍) くすり、と笑う。
(Itta-RL) 戦闘服の内ポケットからライトを出し、その辺を照らして……すぐ消す。何もない。
(Itta-RL) クガ「何がおかしい?」
(海藍) 「いえ、何かとこういうところで会うのがおかしな縁だと思いまして」
(Itta-RL) クガ「………」イヤそうな顔をして、「――そういうのを何というか知っているか?」
(海藍) 「“腐れ縁”、というものでしょうか」
(Itta-RL) クガ「そういうことだ」
(Itta-RL) 深く――必要以上に深く頷く。
(海藍) 「では、この先で起こる事は、お分かりですね?」
(Itta-RL) クガ「当然そうなるな」
(海藍) 先ほど、何も無かった暗闇の奥を眺めやる。
(海藍@舞台裏) え、何言ってんの海藍
(RL行ったきり男@舞台裏) ∠(ιの_の)何言ってるンでしょう
(零一@舞台裏) |っ_A_)っ
(零一@舞台裏) |っ_A_)っ 二人のいるビルに
(零一@舞台裏) |っ_A_)っ 時限爆弾がががっ!!!
(RL行ったきり男@舞台裏) ∠(ιの_の)
(RL行ったきり男@舞台裏) ∠(ιの_の)じゃあそれで
(海藍@舞台裏)
(ι…x…)じゃあそれで
(零一@舞台裏) |っ_A_)っ なにこの危ない刑事コンビ
(呼縁@舞台裏) (笑)
(海藍@舞台裏) (ι…x…)さあ…(笑
(RL行ったきり男@舞台裏) ∠(ιの_の)まさにw
ピッ
ピッ
ピッ
ピッ
(Itta-RL) 闇の中、かすかに点る赤い光。
(Itta-RL) 気のせいか――
(Itta-RL) ディジタル表示の数字にも見え、
(Itta-RL) 思い過ごしか――
(Itta-RL) その数字は少しずつ減っているようにも見え、
(Itta-RL) クガ「………」
(海藍) 「………」
(Itta-RL) そして、
(Itta-RL) 二人同時に、
(Itta-RL) 身を伏せる――同時、
ゴッ!!!!!!!!!
凄まじい、爆音と共に。
ビルが倒壊した。
ズゥゥゥゥゥゥゥゥゥンン……
(RL行ったきり男@舞台裏) ∠(ιの_の)
(海藍@舞台裏)
(ι…x…)崩れた
(RL行ったきり男@舞台裏) ∠(ιの_の)何やってるんだろうw
(RL行ったきり男@舞台裏) ∠(ιの_の)ホントに何やってるんだろうw
(海藍@舞台裏)
(ι…x…)この二人サア
(海藍@舞台裏)
(ι…x…)行く先々でビルとかイロイロなモノ倒壊させてんのかしら
(RL行ったきり男@舞台裏) ∠(ιの_の)
(RL行ったきり男@舞台裏) ∠(ιの_の)じゃあそれで。
(零一@舞台裏) |っ_A_)っ AAA、蛇共通のジンクス
(零一@舞台裏) |っ_A_)っ この二人がそろうと、現場は吹っ飛ぶ
(RL行ったきり男@舞台裏) うあっははははははははははははwww
(海藍@舞台裏)
(ι…x…)そそそそそそ
やがて煙が晴れると、そこにあったはずの建物は影も形もなく。
残ったのは瓦礫だけ。
ゴトッ
その瓦礫を押しのけて、戦闘服姿の男が立ち上がる。
(Itta-RL) クガ「くっ……まったく。――生きているか?」
(海藍) 「まあ……貴方こそ無事でしょうね?」
(海藍) コンクリの板の下からもそもそと這い出してくる。
(Itta-RL) クガ「フン。この程度で死ぬほど耄碌してはいない」
(Itta-RL) 手など貸さぬ。借りぬ。
(Itta-RL) 平然と埃を払いながら厳しい目をする。
(海藍) 「貴方と会うたびにこれですから……」
(海藍) ぽすぽすと埃をはらいつつ。
(Itta-RL) クガ「――“貴様と会うたび”これなのだ」
(海藍) 「ものは言いようですね」
(Itta-RL) クガ「お互いにな」
(Itta-RL) ――憎まれ口の応酬。
(Itta-RL) 毒にも薬にもならないそれをしばし交わし……
「――いずれにしても、このまま連中を逃す気はない。貴様はどうする?」
瓦礫の上、背中越しに座った男が問う。
「此方も色々とわけありですから──」
答えにもならない言葉を返す。
「フン」
鼻で鳴らすと立ち上がる。
「――もう行く。くれぐれも私の邪魔はしないことだ、命が惜しければな」
何故か何度も聞いた覚えのあるその科白。
「邪魔するつもりはなくとも、結果はどうなるでしょうね」
何度か返した言葉を紡ぐ。
「さてな――」
そう言うと、挨拶もせず歩き出す。
お互いの目的も、組織もまるで違う。
共に歩むわけでもない。
ただ、何故か交わるその道。
それが二人の足元にあるだけだ。
男に背を向けたまま
「Kenaz ……光あれ」
瓦礫の上でそう呟いて立ち上がり
───ふい、と姿を消した
その言葉は何に向けたものか、誰に向けたものか。
■シーン3 シーンプレイヤー:呼縁
┗シーンカード:クロマク
――森の病院……というより、診療所、か。
保護した少女――システィーナを見舞ってみると、いつもそこで看病していた少女が今日はいない。
目撃者を頼りに探してみると……
森のはずれ、あの被験体たちの墓をつくった、木々の合間にいた。
――その髪は今にも木漏れ日の中に溶けそうで……見逃すところだった。
ただ、墓標の前に立ち尽くしている。
(呼縁) 「どうしたの?」背後から、声をかける
(Itta-RL) イリアは気づいていたのか、驚くこともなく、「ううん。別に……」
(Itta-RL) その声には力がない。
(呼縁) 「イリアはがんばったよ」
(Itta-RL) イリア「――ありがと」
(Itta-RL) 少し、笑う。
(呼縁) つられて笑う…その顔は少し、赤い。
(呼縁) 「彼らを助けられなかったのは、ボクの力不足だよ」
(Itta-RL) イリア「――違いますよ」
(Itta-RL) ゆるゆると首を振る。
(呼縁) 「いいんだ。そういうことにしておいて」
(Itta-RL) イリア「呼縁さんが気に病むことはないの。本当に。――ここを選んで、あなたたちが二人と戦うように仕向けたのはわたしだから」
(呼縁) 「ボクの剣の師の言葉にこういうのがある。『斬れないものがあったとしたら、それはなにより、己の技の鍛錬が足らないからだ』…戦わざるをえなかった、ていうのは簡単だけど」
(呼縁) 「でも、それは、言い訳になるから言いたくないんだ。『助けられた。でも、助けられなかった』」
(呼縁) 「…まあ、ボクの感傷だから、気にしなくていいよ」
(Itta-RL) イリア「――うん。……でも、じゃあ、わたしも。やっぱり、わたしのせいだって思っておく。――他にもいっぱい、ひどいことしてるから」
(呼縁) 「そか。無理は、しちゃだめだよ」
(Itta-RL) イリア「ん……」
(Itta-RL) そういいながらも、気づく。
(Itta-RL) ――森の中は温かい。
(Itta-RL) 結界の外が雪に覆われていても、ここは日が差し、日向ぼっこも出来そうな環境なのだ。
(Itta-RL) ……イリアは厚着をしていた。
(Itta-RL) 足元には、やや大きめの鞄。
(呼縁) 「ここに落ち着く気には、なった?」
(Itta-RL) イリア「……ん」
(Itta-RL) 困ったように、微笑んで。
(Itta-RL) イリア「――壁の向こうにあの子……システィーナを感じたとき、最初に生まれた感情は“愛しさ”だったの」
(Itta-RL) 唐突に、そんなことを言い出した。
(Itta-RL) イリア「状況が状況だったから、わたしは自分の心のままに動くしかなかった」
(Itta-RL) けれど、と置いて、
(Itta-RL) イリア「――落ち着いたら、少しだけ分からなくなって」
(Itta-RL) 後ろめたそうに言う。
(呼縁) 「…何が?」
(Itta-RL) イリア「――わたしの身体にはシスティーナの血が流れている。でも、“だから”愛しく思ったのか――それとも、本当にあの子をそう思っているのか」
(Itta-RL) ――どれだけ強くあろうとも、彼女はまだ少女なのだ。
(Itta-RL) イリア「――あの子が目を覚ますかと思ったら、……ちょっと、居た堪れなくなって」
(Itta-RL) イリア「少し、距離を置きたいんです。考える、時間が欲しいの」
(呼縁) 「ん…そか。みんな寂しがるだろうなぁ…子供達は、みんななついてるから」
(呼縁) 他人事のように、呟く。
(Itta-RL) イリア「……でも、わたしが心を読めることは、皆知ってるから。――いずれ、思春期になれば離れていくよ」
(Itta-RL) さみしそうに笑う。
(呼縁) 「行っておいで。それで、納得して、それでもなお行き場所がないなら、戻ってきたらいいよ」
(呼縁) 「…それとも、引きとめて欲しかった?」
(Itta-RL) イリア「ううん。――行き場所がなくて逃げるのは嫌だから。……行き場所を、きちんと見つけてくる」
(Itta-RL) ここではないかもしれない。
(呼縁) 「じゃあ、行ってらっしゃ…」
(呼縁) 言いかけて、黙る
(呼縁) 「悪い。そろそろ限界…熱があってつらいんだ…」木の根元にへたりこむ
(呼縁) 「…誰かさんが雨の中、走りまわさせるから…」
(Itta-RL) イリア「あ……ち、ちょっと、寝てなきゃ……う」
(Itta-RL) 言われて、拗ねたように唇を尖らせる。
(Itta-RL) イリア「……家まで、送っていく?」
(呼縁) 「…お願い」
(Itta-RL) イリア「ん………」
(Itta-RL) 荷物を木陰に蹴って隠し、呼縁を引き起こす。
(Itta-RL) ――森の中、二人で歩いていく。
(Itta-RL) イリア「呼縁さん、最後かもしれないから、一個だけ謝らないと」
(呼縁) 「…なにを?」ぐったりとイリアにもたれかかって
(Itta-RL) イリア「――呼縁さんに“好きにしていい”って言ったのは、本心。でも、あなたならそういう、無体なことはしないって分かってた」
(Itta-RL) 恥じるように囁く。
(Itta-RL) イリア「ごめんなさい。――ひどいことしました」
(呼縁) 「…いま、するかもよ? 周りに誰もいないし?」冗談なのか本気なのか。
(Itta-RL) イリア「養生が大事」
(Itta-RL) にべもなく。
(呼縁) 「…つれいないなぁ。好きにしていい、て言ったのに」
(Itta-RL) イリア「もう……」
(Itta-RL) 苦笑いして、
(Itta-RL) イリア「――子供達に挨拶してから発つよ。とりあえず、N◎VAへ」
(Itta-RL) そう、寂寥の横顔で告げ、
(呼縁) 「ああ。じゃあ、報酬ちょうだい、最後に」
(Itta-RL) その言葉が終わると同時、
(Itta-RL) イリア「だから……“報酬はその時に”」
(Itta-RL) そっと、
(Itta-RL) 呼縁の頬に口づけた。
(RL行ったきり男@舞台裏) ∠(ιの_の)・:;;∴∵
(RL行ったきり男@舞台裏) ∠(。 _ _)。 ← 自爆
(零一@舞台裏) |m−∀−)m
(零一@舞台裏) |m−∀−)y-~
(呼縁) 苦笑いして
(呼縁) 「…それは、イリアの好きな人にとっておきなよ」
(Itta-RL) イリア「いちおうファーストですから。軽々しい気持ちじゃないよ?」
(Itta-RL) こちらこそ、どこまで本気なのか。
(呼縁) 「…幸福になるんだ。いつも笑顔でいられるくらいに。それが、何よりのボクへの報酬」
(呼縁) すっと体を離して
(呼縁) 「そのためにこそ、ボクは命をかけてるんだから」手を振って、自分の部屋に戻る道を去って行く
(呼縁) イリアの方に背を向けて。
少女はしばらく、小さくなっていくその背中を見送る。
その顔には慈母のような微笑みが浮かんでいたが……
不意に、それが苦笑に変わる。
「呼縁さーーん!」
そして、大きく声を上げて、
「―――元気で! わたしも、元気でやってくから!」
大きく手を振って、
元気良く。
ポニーテールを踊るように跳ねさせて背を向け、そして歩き出した。
振り返らず、少女の声を聞いて
「…ちょーっと、もったいなかったかな…」
そんな呟きも――
鳥の囀りと、木々のざわめきの一部
■シーン4 シーンプレイヤー:零一
┗シーンカード:マヤカシ
――シーツに埋もれるように、少女は今日も眠っている。
医者の見立てでは、もういつ目を覚ましてもおかしくないとのこと。
白いシーツにエメラルド色の髪が広がり、それが陽光を照り映える。
寝顔はまるで、
揺り籠で眠るあどけない嬰児のようだった。
(零一) 「………………。」
(零一) あれから3日。
(零一) 仕事の合間合間の折を見つけては、様子を見に来ている。
(零一) ケイツ辺りに言わせれば、見舞いの合間に仕事をしているということになるだろうが
(零一) 何、此方はニューロだ。その気になればタップさえあれば場所に制約は無い。
(呼縁@舞台裏) 背景:…りぃだぁ…椿姫の視線が怖いから眠り姫の所に通うのはほどほどにして…
(呼縁@舞台裏) とか、ふと思った
(零一@舞台裏) |m−∀−)m
(零一) 「………………。」
(零一) くしゃ、と広がった髪に指を差し込み、頭を撫でる。
(Itta-RL) 髪質は草原の若草のように柔らかで――滑らか。
(零一) 「早く───目を覚ませ。皆-セカイ-が、きっとお前を待っている。」
(Itta-RL) むずがるように――少しうめく。
(Itta-RL) ――覚醒の兆候。
(Itta-RL) 先日まで毎日付き添っていた少女は、今はもういない。
(Itta-RL) 静かな、気配のない室内で。
す―――、と。
少女の目が、玩具の宝石箱みたいに開いた。
収まる瞳は、
深い、深い緑玉の色。
しばらく視線を彷徨わせて――
ふと、
零一へと視線が降りた。
「―――」
見つめるのは、どこまでも、どこまでも無垢な瞳。
「───………。」
見返す瞳と表情は、ゆっくりと笑みの形に変わり
「Hello
world……お目覚めの気分は、どうだ?」
(Itta-RL) 少女「―――――ぁ………」
(Itta-RL) それが、第一声。
(Itta-RL) あどけない幼子のように声を上げ、
(Itta-RL) そしてゆっくりと手を伸ばす――何かを掴もうと。
(零一) 「………。」
(零一) 応じるように、零一もまた手を伸ばす。
(Itta-RL) そっと――指が触れる。
(零一) す、とソレ同士が絡まり合う。
(Itta-RL) ――そのぬくもりに安堵したように、透明な少女の顔に安らぎが宿る。
(Itta-RL) 限りなく、透明に近い、そんな――
「わたしは………誰?」
白紙の少女が問いかける。
生まれたばかりの、ただただ透明な、問いかけ。
「おはよう、システィーナ=フォルト。俺達は、君を歓迎する。」
「俺は、神城零一。ここは───
“灰羽の蛇-Quetzalcoatl-”
おそらく、今日から、お前の帰る場所になる土地だ。」
――それが。
――少女の名前。
これから、仲間と共に歩んでいく、彼女の名前。
長い、長い雨がやんで。
やっと、少女は歩み出した。
――陽の当たる場所 -セカイ- へ。
Tokyo N◎VA the Detonation
【 涙雨 】
X
Y
Z